報告 東京聖書学校「特別公開講座」 |
2003年9月5日(金)午前9:00〜午後2:30、東京聖書学校にて、特別公開講座「期待される牧師像」が開催されました。講師は、フリーメソジスト桜ヶ丘教会牧師、野田 秀(のだ・しげる)先生です。1932年生まれ。クリスチャンになって50年、開拓伝道から45年間とのこと。全3コマの講義でした。 初めに、「牧師とは、大牧者に変わって神の羊の群れを牧する光栄ある務めである」として、牧会の対象、牧会の内容、牧会の心得、牧師に期待されるものについて、聖書に照らしまたご自身の経験に基づいて語ってくださいました。 次に、今の時代について語られました。「現代は「氾濫の時代」であると言える。そして程好くあればよいのに、あふれるほどにあるために大切なものが押し流されていくようだ。 1)物の氾濫、2)機械の氾濫、3)情報の氾濫、4)言葉の氾濫、5)欲求の氾濫、このような時代に牧師として召されている覚悟をもってほしい、また、聖書にみる『ものの考え方』を教え、生きてほしい」。この時代の洞察には、なるほどと思わされました。 最後に、「牧師は、聖霊の助けなしには果たすことができない、苦心と忍耐を要する務めである」として、牧会上困難を感じる人たちはどういう人たちか、聖書から説きおこされ、、実はこのような人たちの存在は牧師を謙虚にし、主を仰がせ、自分の務めを再確認させるということです。「教会員から面と向かって『きよめられることが、先生のようになることなら、私にはきよめは要らない』と言われたことは、よい機会となった」と、具体的なエピソードを紹介されました。 他に、質疑応答の中から印象的なお答えは、「牧師であっても皆違う。いろいろなタイプがある。」「『どんな人にも』は不可能である」「牧会はいくらやっても『これでよい』という務めではない」「牧師を長くやればやるほど悔いがたくさん残ると言う思いがある」。長年、神様の前にひたすら歩まれたからこそ、発せられる率直で正直な言葉に打たれました。 牧師や神学生だけでなく、信徒の方にも聞いていただきたい講義でした。感謝。参加者は47人でした。 |
報告:金田佐久子(ホームページ委員・西川口教会) |
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