報告 第15回アーモンドの会(障教懇)

○実施日時 2009年9月23日(水・秋分の日 午前10時〜午後4時)
○会場 埼玉和光教会
○参加人員と教会数 111名 25教会 そのうちカトリック教会と地区以外の教会 計3
○主題と講師 「発達障がいをめぐって−ユニバーサルな教育をめざして」
  戸田昌子 東松山市立小学校教員(特別支援教育士、スーパーバイザー)

 講演では、まず発達障がいの定義と範囲について、学習障害(LD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)、高機能広汎性発達障害(HFPDD)、軽度精神遅滞(軽度MR)等について説明された。一見では、余り変わりなく見えるが、どこからが障害か個性か、本当に軽度なのか、理解が難しく、社会に適応するのに困難を伴うことが説明された。
 教育に於いては「困らせる子ども」ではなく「困っている子ども」であり、「変らない子ども」も実は「変われない子ども」と理解すれば対応は変わる。現在の特別支援学習は過去の特殊学校教育とは異なり、全ての障がいのある子どもにも一人、一人に効果のある支援による学習指導と支援が次第に認められつつある等、新しい学校と社会を目指して努力されている現状を説明された。
 毎日、児童や保護者と直接触れ合い、学習を共にし、話を聞いておられる先生のお話は、わかり易く具体的で、その新しい教育技術を活用された内容と共に参加者に納得され希望を与えられた。

 証し、森 晶子姉 埼玉和光教会会員
 自閉症のご子息を育て、養育し扶養された80歳(ご子息も50歳を超えておられる)の姉妹の体験を伺った。長い苦難の生活を徒に悲愴感に走ることなく、我国の当時の教育と福祉に絶望することもなく、ひたすら我が子のために前進され「けやきの郷」設立に尽力された。今日、やっと一応の生活の自立へと進まれた経過について、参加者に語られた。
 そして、これもイエス・キリストを信じ、教会員として共同体に所属していたことが、最大の慰めであり励ましであったとして証しをされた。

 今回はこの課題のためか、発達障がいを持たれておられる方々とその家族が参加者の中でも多く、中には家族4人でみえた方もあった。講演の後の質問にも親切に応じられた。この会の参加者は感謝と共に前途に光明が与えられたと信じたい。
報告:中川義宣(アーモンドの会委員、東所沢教会員)




講師の戸田先生




証しの森さん




参加者の様子1




参加者の様子2


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