報告 第9回 I T 祭り(2010年)  
 
 2010年5月15日(土)、午後1時半より、埼玉新生教会を会場にして、埼玉地区ホームページ委員会主催の第9回IT祭りが開催されました。今回は、「メディア伝道の可能性を探る」というテーマのもと、外部から講師を招いて講演会を持ちました。
 講師は、キリスト新聞社の松谷信司さんです。松谷さんは、キリスト新聞社より刊行されている雑誌「Ministry」の編集長です。「Ministry」は季刊誌で、この春創刊一周年を迎えました。

 講演は、用意されたレジュメに添って、またパソコンの画面を壁に映して、パワーポイントを利用しながらの、丁寧で興味深いものでした。

 自己紹介で、松谷さんは日本キリスト教会浦和教会員であり、御自身が数年前、埼玉地区のホームページに浦和教会のホームページのリンクを依頼したことがあるとお話くださいました。地元の埼玉の方であることを知り、またご親戚に日本キリスト教団の牧師もおられるとのことで、参加者もぐっと親近感がわきました。

 初めに、今回与えられたテーマより「メディア伝道」について、カール・ハラスキの言葉を紹介されました。一部紹介いたします。 “・・・キリスト教ジャーナリズムが取るべき筋道は、福音的な意味における宣教の道、つまり聖書から問題へという道ではなくて、問題から聖書へという道である。従って、キリスト教ジャーナリズムは、常に読者の身近な問題を取り上げ、読者が混迷や孤立、あるいは、彼が属するグループの意見のひそかな・またあらわな押し付けからぬけ出る方向を読者に提供して、それによって少なくとも、彼が現在立っていてそれが唯一であり・また正しいと考えている場所よりもまだほかの実存がありうるのだということを、彼に知らしめるのである”
 出発点が、問題から聖書へということも新鮮に感じましたし、他の実存がありうることを知らせる役目をキリスト教ジャーナリズムが負っているということを興味深く聞きました。

 ついで、キリスト教界の現状と課題について述べられ、特に、カトリック教会があらゆるメディアを使って広報活動を推進していること、インターネットを積極的に活用している取り組みなど紹介されました。これらの取り組みはインターネットで知ることができます。伝道は、何を伝えるかも大事であるが、それと同時に如何に伝えるかについても、もっと論じられていい、ということです。

 さらに、「キリスト新聞」について述べられ、キリスト新聞の創刊(1946年)の理念、標語「平和憲法を護れ 再軍備絶対反対」 について、特徴、また他のキリスト教紙との比較などを紹介されました。

 ここまで来てようやく雑誌「Ministry(ミニストリー)」の話となりました。「キリスト教界のアエラを」という思いでいらしたそうです。新聞と雑誌の関係、役割の違いを改めて知りました。雑誌は、よりテーマを深く掘り下げたり、別な視点を提供したりできます。「Ministry」は、今までなかった牧師向け総合情報誌、牧師の友として発行したけれど、案外信徒の方も読んでいるそうです。そして、「ハタから」の視点も大切に、さらにノンクリスチャンにも読んでほしい、届きたいと願っています。電車でも読める、というのも方針の一つでした。毎号、現代の説教者たちとして説教とインタビューのDVDが付録でついています。ちなみに、このDVDはすべて松谷さんが撮影されているそうです。

 最後にメディア伝道の展望について、「キリスト教記者クラブ」の活動の紹介と、情報を発信するものとしての心得、教会ウエブサイトへのお願いなど述べられました。

 御自身が日常考えておられる問題意識をわかりやすく述べていただいた講演でした。すぐに活かせそうなことも、時間のかかりそうなことも提示されましたが、新鮮な切り口でメディア伝道を語ってくださり、大いに刺激を受けました。

 講演のあとは、埼玉地区で、ホームページを開設した武蔵豊岡教会の担当の方の報告と、安行教会の田中牧師の現状報告と、越谷教会のブログでの礼拝予告の報告などがなされました。

 参加者は12教会・27人でした。人数は、今までより少なくて残念でしたが、初参加者も何人もいらしてありがたいことでした。感謝祈祷、記念撮影をして、閉会しました。

報告:金田佐久子(西川口教会牧師、ホームページ委員会)




まずは讃美歌を歌ってスタート、歌詞はプロジェクターで映しました




挨拶をするホームページ委員会委員長の中村眞牧師(埼玉新生教会)




講師を努めた松谷信司氏




真剣に聞き入る参加者




武蔵豊岡教会のホームページ作成担当者の藤野兄




安行教会のホームページを紹介する田中かおる牧師




ホームページの中で一部ブログを利用して次週礼拝案内を出している事を説明する越谷教会の舟橋姉




記念撮影


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