報告 衣料収集御協力への感謝
 
衣料収集及び大船渡教会での無料フリーマーケット開催の御協力への感謝

2011年4月16日
埼玉地区諸教会・伝道所 御中
埼玉地区委員長 土 橋 誠

 主のみ名を賛美いたします。
 皆様には、去る3月23日に行いました中古衣料収集の呼びかけに早速にご協力くださり、ありがとうございました。大宮教会の一階集会室に積まれたたくさんの段ボール箱、衣料の入ったビニール袋を見て、それぞれの教会・伝道所の皆さまの東日本大震災被災者への熱い思いと祈りが強く感じられ、埼玉地区諸教会の一致による力の強さを心から思わされました。
4月8日には、それらの沢山の衣料の仕分け作業を行いました。地区内から120名ほどの奉仕者が集まり、大宮教会一階集会室にうず高く積まれた衣料を、すぐに被災地に搬送できるものと、しばらく保管しておかなければならないもの、とに仕分けいたしました。沢山の衣料の中には、残念ながら「これは被災者に利用していただくには無理だな」と思われるものも多数あり、それらは、贈られた方の感謝のお気持ちを戴きつつ、当方にて責任を持って資源回収処理とさせて戴きました。ご了承戴ければ幸いです。また、しばらく保管しておかなければならない大量の衣料は、9日に飯能教会に運びました。この際にも50名ほどの皆さまにご協力をいただきました。
衣料の収集から仕分け作業、保管のための運搬にご協力いただき、心より感謝申し上げます。

○経過報告
教区の「東日本大震災被災支援委員会」は、4月12日(火)から14日(木)までは岩手県大船渡市にある大船渡教会で、更に19日(火)から21日(木)までは宮城県石巻市にある教会で無料フリーマーケットを行う計画を立てて、埼玉地区に依頼しました。埼玉地区では、早速現地への衣料の運搬にご協力いただける方を求めたところ、20名の方がご応募くださり、二班に分けて実施計画を予定しました。しかし、19〜21日の石巻市にある教会での活動予定は、教区を通じて「現地の状況から開催が困難である」と連絡があり、埼玉地区ではこれを断念することにしました。
また、12〜14日までのボランティア活動では、大船渡教会でのフリーマーケットを行うに際し、衣料だけではなく、焼きそば250食、焼肉30s、フランクフルト250本、綿がし、餅つき8臼などの「炊き出し」も併せて行うことになりました。このための器材、材料の調達を急きょしなければならなくなり、餅つきの準備一切は大宮教会、焼きそばその他の準備は搬送に参加申し込みをしていた草加教会の4名の方に一切をお願いしました。こうした関係から、搬送協力で申し込まれた方々の三分の一は、心に痛みを覚えながらお断りをしなければならなくなりました。また、19〜21日の活動計画は、受け入れ教会の諸事情によりキャンセルとなり、搬送協力への熱い思いを寄せて戴きながらも、残念ながらお断りしなければならなくなりました事を本当に心苦しく思っています。しかし、被災地の状況は逐次変わりますので、それに柔軟に対応しなければなりませんので、その旨ご理解をいただき次回にご協力戴ければ幸いです。

○実施報告
11日午後3時からトラックに荷物を積んで準備をしました。そして、12日午前4時45分に大船渡へ向けた実行グループ18名が大宮教会に集合し出発しました。大宮から大船渡までは、途中三回休憩して午後2時半過ぎに大船渡教会に着きました。それから徒歩5分くらいの避難所へ行き、13日に無料フリーマーケットを開催することを知らせるチラシを不特定多数の被災者に配布しました。リアスホールと名付けられた避難所の一、二階に沢山の方々が避難されていて、体育館のように広い集会室で避難生活をされていました。また、もう少し離れた別の避難所にもチラシを配布しました。
13日の無料フリーマーケットは、午前9時半から12時半までと午後2時半から4時半までの2回行いました。おおよそ300人ほどの被災者が来場されました。2トン車一杯の選別された衣料の8割程度が、また持参した食材の全てが無くなりました。避難所での夕飯と朝食は、三個のお握り(塩だけで中には何も入っていません)とバナナとお菓子の配給だけで、それを二食に分けるということでした。昼食はどのような形となるのか聞けませんでしたが、お肉や野菜といったものが配給で出されることは無い、ということでした。しかも、ほとんどが冷たいものですので温かい焼肉や焼きそば、フランクフルトは大変に喜ばれました。
衣料を求めてこられた方の中に次のような言葉を語る人がいました。「これで生まれてくる赤ちゃんの準備が出来ました」。衣料の中に入っていた子供用品を求めていた50代の女性でした。「いつ生まれるんですか」と聞いてみましたら、「一ヶ月後です」と言い、「水に流されて何もなくなったので良かった」と言っていました。何とも言えない思いが心に残りました。
強く海風が吹きつける大船渡教会での無料フリーマーケットは一日だけでしたが、被災者の方々に、とても喜んでいただけたように見受けられました。
14日は朝から帰着の準備をし、大船渡教会を午前8時半ころに出発。大船渡や陸前高田の津波による被災地に立ち寄りました。そこには、テレビで放映されている景色そのもので悲惨な状況でした。また、そこで見学者のように立って眺めることすら申し訳ない思いで一杯となり、第三者として傍観してはならない事を強く思わされました。午後7時過ぎ大宮教会に帰着しました。

○最後に
衣料の収集から大船渡教会での無料フリーマーケットの開催まで、そのすべての業は埼玉地区の諸教会・伝道所の皆さまの祈りと被災者への熱い思いであったことを思います。ご協力に心より感謝申し上げます。教区の支援委員会では、今後も被災地の要望を受けて同様の計画を立てようとしています。次が何時になるかは、まだ分かりませんが、どうぞその際にも皆様の祈りと御協力をよろしくお願いします。

御教会・伝道所の皆さまに感謝し、すべての業を行わせて下さった主に感謝いたします。

主にありて



大船渡港近くを走る埼玉地区の支援車




衣類バザーの様子




衣類バザーの様子




疋田教区議長の餅つき




土橋地区委員長の綿あめ屋さん




草加教会を中心とした焼き肉、焼きそば




避難所の食事 2食分




大船渡教会のみなさんと一行 





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