報告 関東教区宣教綜合協議会
 
  2011年7月18日(月・祝日)、午前10時より大宮教会にて、関東教区宣教綜合協議会が開かれました。
 主題は、「被災地と共に歩む教会・私たちにできることを考えよう」、講師に野田 沢(のだ・たく)教師(SCF 学生キリスト教友愛会主事)を迎えました。

 開会礼拝は、関東教区総会議長の秋山 徹牧師(上尾合同教会)の説教でした。ドイツの教会を訪問したとき、日本の教会のため祈り、献金してくださったこと、日本と日本の教会のための祈りを知り、互いにキリストの体なる教会であることが語られました。

 次に、講師の野田先生は、東日本大震災直後から仙台入りして東北教区センターエマオに滞在し、被災地(仙台市荒浜地区)支援のボランティア活動をコーディネイトしてこられた体験から語ってくださいました。被災者に寄り添い、出会いに仕えること。被災地の方々と約束したことは、すべて自前で行うこと、ボランティアは保険に入ること、伝道しないことだそうです。おそろいのジャケットや団体名を冠せず、一人の人として仕えること、出会いに導かれていくこと。

 わたしが講演で印象に残ったのは、自転車で行くのに意味があるというお話でした。エマオから約14キロ、海岸方面に向かっていくとき、ボランティアワーカーが津波の及んだところと及ばないところの鮮明な違いを目の当たりにして、心備えが出来るということでした。初期のころは道路に瓦礫があり、自転車でしか行けなかったそうです。道路が少しずつ通れるようになりましたが、駐車をしては車が邪魔になってしまいます。「自転車の人たち」と呼ばれたり、時には自転車のかごに差し入れを入れてもらったりと、地域の人との温かい交流がうまれたそうです。効率を求めず、ニーズを先取りせず、今ここで出会う人と人との関わりを大切にして、活動してこられました。共に苦しみ、共に喜ぶという聖書の言葉に根ざしてのことでした。

 講演の後は、関東教区総会副議長で東日本大震災支援委員会統括主任の飯塚拓也牧師(竜ヶ崎教会)から、関東教区の被災状況についての報告、新潟・茨城・埼玉地区の取り組みの報告がなされました。また、隣の東北教区ではありますが、関東教区に隣接しているいわき地域への支援について、いわきの教会と協力して始まっている報告もありました。
 昼食は、分団に分かれてとり、協議のときをもちました。
 全体会では、分団の報告が簡潔になされ、野田先生への質疑応答、フロアからの意見や感想など分かち合われました。
 宣教部委員長の熊江秀一牧師(新津教会)の短いお勧めと祈りで、閉会しました。

 主題のとおり「被災地と共に歩む教会」とは、「私たちにできること」とは、を問いつつ、またいろいろな可能性を示された協議会でした。いただいた資料では30教会52人(子供含めて)でしたが、当日申し込みもあり人数は60人くらいでした。

報告:金田佐久子(ホームページ委員、西川口教会牧師)




開会礼拝で説教する秋山 徹教区議長




講師の野田 沢牧師




全体会の様子




全体会の様子


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