報告 伝道協力協議会 (2020年)
 
 今年度はコロナ禍のため、埼玉地区は8月末までの地区内各委員会・各部等の活動について、自粛を呼び掛けてまいりました。9月以降も、なおコロナ禍の問題は収束していませんが、地区内の小規模教会・伝道所の交わりや伝道協力協議の必要性を考えて、10月18日(日)午後3時から5時にかけ、上尾合同教会において、地区伝道協力協議会を開催致しました。例年より多い19教会・伝道所から20名の参加者がありました。

 今回は時事問題を踏まえて「コロナ禍における感染予防対策の取り組みと今後の備えについて」という主題を掲げ、山野裕子牧師(久喜復活)と町田さとみ牧師(初雁)に発題していただきました。

 山野先生はレジュメに沿って新型コロナウイルス感染症感染防止対策下での伝道所の歩みについてご紹介くださいました。コロナ禍が深刻視されていた4月から5月にかけては、礼拝において消毒、マスク着用、換気、時間短縮、飲食中止など、様々な対策が取られました。この期間は、公の緊急事態宣言の期間とも重なり、特に礼拝出席者数が落ち込んだ時期でもありました。コロナ禍は、特に高齢者や障がい者の方々にとって、リスクや困難があるということを考えさせられました。それでも、緊急事態宣言解除後の6月以降におきましては、飲食中止を解除したり、茶話会を再開させたり、アクリル板を説教者と会衆の間に設置するなどして、感染予防対策を更に工夫しながら、かつコロナ禍前の礼拝のあり方に戻せるところは戻していく中で、礼拝出席者数も徐々に回復傾向にあるようです。

 町田先生はプロジェクターでパワーポイントを映写しながら教会の取り組みについて、特にデジタルツール(インスタグラム、ズーム他)による礼拝動画配信の取り組み等についてお話しくださいました。当初は多くの教会員がデジタルツールに不慣れであったけれども、互いに教え合いながらやがて数十名の方がオンライン礼拝をすることができるようになったことや、教会学校の子どもたちの礼拝参加に加えて、その保護者の方々も礼拝に参加してくれるようになったことなど、礼拝動画配信によるメリットもあれば、なおデジタルツールに不慣れな方がいらっしゃることや、不特定多数の方が礼拝を視聴できるようになる一方で、礼拝動画がどのように捉えられ、あるいは利用されたりするのかが分かりにくいといったデメリットもあるということが明らかにされました。

 協議においては、礼拝や説教や讃美歌を短縮せざるを得ないと判断した教会・伝道所では、いつ元の形に戻せるか、その後、元の形が教会員たちに速やかに受け入れられるかなど、コロナ後を見据えた懸念の声も聞かれました。
 聖餐式の持ち方等についても、活発に意見が交わされました。特に聖餐式の時間短縮に当たっては、式文の内、省略できるところとできないところを注意するということ、またパンとぶどう酒に、どうあずかるかといったことが話し合われました。パンは直径二センチほどの円形のウエハースに替えたり、ぶどう酒(液)の容器は試飲用紙コップに替えたりするなど、感染予防に関する具体的で実際的な話を聞くこともできました。興味深い意見としては、お弁当などに付いて来る「タレ瓶」(ランチャーム)も活用できるのではないかというものもありました。

 コロナ禍に当たって礼拝を継続すべきか休止すべきかということに関して、教会・伝道所内に大きな意見の対立がもたらされたというケースも紹介され、人によってコロナ禍に対する捉え方が楽観的なものから悲観的なものまで幅広いものがあるということ、様々な考え方がある中で教会として一つの決断をくださざるを得ない困難があることなども再認識させられました。
 礼拝動画配信について特に注意を促されたのは讃美歌の著作権の問題です。この件については関東教区から案内も届き、地区でもメールや郵送物で共有しています。礼拝動画が広く一般に視聴できるような場合には著作権問題が生じ、教会員のみ視聴可能といった場合には特に著作権問題は生じないようです。

 コロナ禍という百年に一度とも言われる特殊な危機的状況、更に文明の利器が非常に発達した時代的状況にあって、この時代、この場所に立てられた私たち教会が、どう礼拝を守り、福音を宣べ伝え、教会を形成していくのか、いくべきか、その答えを一朝一夕の祈りや議論において見い出すことは不可能であると言わざるを得ませんが、主が、この困難にあっても確かな御守りと御導きのもとに、諸教会・伝道所の上に良き知恵と力を授け、その御栄光を豊かにあらわしてくださいますよう、心からお祈り致します。


報告:大坪直史(地区書記、熊谷教会牧師)





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