報告 教師一泊研修会 (2024年)
 
 7月1日(月)〜2日(火)に埼玉地区教師委員会主催の教師一泊研修会が行われました。場所はホテルヘリテイジ熊谷でした。参加者は25教会・30名でした。
 開会礼拝は、教師委員で鴻巣教会の長村亮介先生が奉仕をしてくださいました。

 初日の講師は、勝本正實(かつもと・まさみ)先生です。1年前にいのちのことば社から『人はなぜ教会を去るのか』を出版されました。講演のテーマはこの書名そのもので、「人はなぜ教会を去るのか」、サブテーマは「教会を去る4つの理由とそれに対する3つの対応」です。

 勝本先生は、神学校で学ぶ中で仏教に強い関心を持ち、伝道に役立てたいと願い、神学校を卒業後、大学で仏教(日蓮宗、浄土宗)を学ばれました。その後、神道や民俗宗教の学びもされました。神学校では比較宗教学・日本教会史を教えてこられたというユニークな経歴の方です。

 私は、この本を教師研修会の前に入手して読みました。今回の講演は、著書の一部を紹介したものですが、著者から行間を聞くことができ有益でした。「比較宗教学の観点から」「信徒向けに」書いたとのことです。講演も、平易な言葉で、問いかける姿勢で語ってくださいました。

 「人が教会を去る4つの理由」のポイントだけ書いておきます。
1.本人の心理状態の変化がある場合(@期待外れだった、Aほかに関心が移った(気が変わった)、B自分で何とかすることにした)
2.教会に原因がある場合(@教会内の多様な人間関係、A教会に来る人に求められる生活規範の厳しさ、B教会での信仰生活の持続の困難さ、C教会が信徒への配慮を怠った)
3.日本という社会環境に原因がある場合(@日本という異教環境の中でキリスト教信仰を守る難しさ、A日本では宗教は「救急箱」、B日本では宗教の評価・信頼度が低い)
4.宗教そのものに原因がある場合(@宗教はこの世を否定あるいは警戒するよう教える、A宗教は人間の願いをかなえる道具ではない…等)
 質疑応答も有意義な時間でした。

 楽しい夕食の交わりのあと、牧会夜話として、佐々木佐余子師(七里教会)と疋田國磨呂師(本庄教会)より、長い牧会の経験からのお話を伺いました。竹内真理師のリードでたくさん賛美を歌いました。心温まるひとときでした。

 二日目の朝の礼拝は、草加教会の高田輝樹先生が奉仕してくださいました。

 二日目の講師は、原田彰久先生(東京聖書学校教師、東京聖書学校吉川教会牧師、ホーリネスの群委員長)より、「日本基督教団と主流派・福音派・聖霊派―その歴史と特色―」という講演を伺いました。日本の教会の教派の歴史と特色を順序立てて、語ってくださいました。教職者が、互いにどこに立っているのかを理解し、信頼関係を築いて、この国の福音宣教に仕えることが大切ではないかと思わされました。

 教師委員会の先生方の細やかな準備により、大変充実した研修でした。感謝です。
 参加教会数:25教会・伝道所、参加人数:30名(教師29名(原田先生含む)、勝本先生)

報告:金田佐久子(ホームページ委員長、西川口教会牧師)




 
開会礼拝説教 長村亮介先生


 

初日の講演  勝村正實先生


 

二日目朝礼拝 高田輝樹先生


 

二日目の講演 原田彰久先生


 

  初日集合写真 勝村先生を囲んで
(写真をクリックすると大きなサイズの写真がご覧になれます)


 

二日目集合写真 原田先生を囲んで 
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