報告 第46回埼玉地区教会全体修養会

 2025年8月8日(金)〜9日(土)の1泊2日、第46回埼玉地区教会全体修養会が開催されました。主題は「幸せなら手をたたこう」、サブテーマは「いのちの希望に生きる」。講師は、木村利人先生(「幸せなら手をたたこう」作詞者、早稲田大学名誉教授)。会場は軽井沢南ヶ丘倶楽部。部分参加も含めて参加者は、22教会・伝道所、94人(そのうち子どもは9人)でした。

 木村先生の講演は、体験に根差したお話で分かりやすく、対話的で、心に入って来ました。神が造られたゆえにどんな人も尊厳ある存在として重んじられべきこと、研究・教育活動にもそのお考えが貫かれていることがよく分かりました。

 講演1「いのちの希望に生きる〜戦争・平和・信仰」のレジメより
 “私が、小学生時代の戦時中に受けた教育は「死の教育」でした。憎き敵を殺すこと、そして天皇陛下のために戦争で戦い、死ぬことが最大の名誉だったのです。
 神国日本の必勝を信じていたのに、敗戦となり天地がひっくり返るほどの衝撃を受け今までの価値観が根本的に変わりました。高校での「聖書研究会」で聖書の真理に出会い、16歳の時に洗礼を受けました。今年は、戦後80年なので、その内の75年を、神様の導きの内に生かされてきたのです。
 現在、91歳になった私の今までの歩みの中で体験した戦争と平和と信仰の問題をはじめ、私が25歳の時にフィリピンで作詞した「幸せなら手をたたこう」の誕生の由来にもふれながら未来への希望を語りたいと思います。”

 講演2「いのちの生き方、支え方、終わり方」のレジメより
 “私は、人生で2回も激痛の「結石」を摘出する全身麻酔の手術を受けました。父は、肺がんで亡くなりましたが、私も、父の場合も、患者本人に治療の処置や病名などを告げられない時代でした。現在は医療における「インフォームド・コンセント」が、原則的に受け入れられていますが、これは「バイオエシックス」(生命倫理)の具体的な成果の一つです。現代は「生命操作」の時代です。生まれる前から死んだ後まで、生命医科学技術が「いのち」に介入できる時代です。
 例えば、日本では、まだまだですが、脳死後の臓器提供による移植で、助かる患者も世界的には増加しました。世界の諸国の文化的・歴史的な背景や、宗教的な理由による差はありますが、バイオエシックスの観点も含め、キリスト者にとってのいのちの問題への信仰的な決断のあり方を、ともに考えてみましょう。”

 大人たちが講演と分団の時間を過ごしている間、子どもたちは「へいわってすてきだね」のテーマのもと、スタッフの方々の温かい配慮の中で過ごしておりました。分かち合いの時では「幸せなら手をたたこう」を歌ってくれました。子どもたちから、素敵なしおりのプレゼントをいただきました。良い記念になりました。

 早天礼拝は、外のグラウンドで、すがすがしい空気のなかで、ささげられました。
 分団や交わりの時、分かち合いの時も、楽しく有意義なひとときでした。
 心のこもったおいしい食事をいただきました。

 軽井沢の自然に癒され、地区の教会の方々との出会いを喜び、恵みに満たされて帰宅しました。教会全体修養会委員の皆様のご奉仕に感謝いたします。ご苦労様でした。

報告:金田佐久子(西川口教会牧師)




 
 開会礼拝の司式・説教する栗原清地区委員長





 
 講演1 木村利人先生


 

 一日目夜 交わりの時


 

二日目朝 早天礼拝に集まった参加者


 

  早天礼拝の司式・説教する澁谷弘祐師(久美愛教会)




 
講演2 木村利人先生


 

 閉会礼拝の司式・説教する武田真治師(上尾合同教会)


 

 集合写真



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