2017年7月のみことば

祈りは聞かれる

 祈り求めるものはすべて既に得られたと信じなさい。そうすれば、そのとおりになる。
               (マルコによる福音書11章24節)

 毎年、年頭には多くの人が神社やお寺に祈りに行きます。外国の方が「日本の人は信仰深いのですね。」と言っていました。しかし人間が造って祀った神に向けてどんなに一生懸命祈ったとしても、その神々は本当に願い事を聞くことができるのでしょうか?聖書の神は違います。わたしたちが願う前から、わたしたちの必要なものを知っていてくださり、必要なものは用意してあると聖書(マタイによる福音書6章8節)に書いてあります。祈りは聞かれるのです。

 こんな話があります。6才位の女の子が「赤い靴がほしい」と母に言いました。母は「お祈りしなさい。」と言いました。女の子は毎日祈り続けました。と或る日、母の知人がやって来ました。手に赤い靴を持って。靴を買ったのだけれど、その家の娘にはサイズが合わなかったそうです。それで、「お宅のお嬢さんにどうかしら?」と持って来てくれたのです。女の子は大喜びし、「神さまは用意していて下さった。」と母に話したそうです。神は祈りを聞いて下さるより先に、人の心に思いを起こさせ、用意して下さるお方です。

 聖書にイエスさまは山に海へと飛び込めと言っても“その通りになる”と言っています。(マルコによる福音書11章22〜24節)祈りの力は強いのです。天地を創造された神は今も万物を統べ治めていらっしゃるのです。

 もうひとり、私の友人のことを紹介します。70年も前のことになりますが、命からがら戦地から引き揚げて来た人の話です。戦後のあまりにも変わってしまった日本社会にびっくりし、がっかりし、それに食べる物も寝る所も仕事もなかったというのです。親戚、知人、お寺、教会等を泊り歩いてもう行く所が無くなった時、教会の牧師先生が祈って下さいました。その時、「何時でも祈りなさい、どんな事でも祈りなさい、神は待っています。」と話して下さったのでした。そうだ、死ぬ前に試しに祈ろう、死ぬのはその後と思い直し、3つの条件を祈りました。
@食物にありつけるように。
A寝るところが見つかるように。
B働くところ、仕事が見つかるようにと。

 3つの内1つでも聞いてもらえたら死ぬのは止そう、キリスト教の神を信じて生きてみようと思い、その日は近くの家の軒下で休みました。朝早く近所の人が声を掛けてくれて、「自分の家で住み込みとして働かないか?食事も用意するから。」との事でした。1つだけでもと思ったのに、3つも叶うとは。彼は祈りが聞かれたと大喜びしました。その人の家はお米の配給所でした。彼の祈りは完全に3つとも聞かれてしまいました。びっくりした彼は近くの教会へ行き牧師に報告し、やがてクリスチャンになりました。その後、牧師になり伝道をいたしました。

 主イエスは祈りを聞いて下さいます。祈りを聞く事の出来る本当の神です。その神である主が“祈り求める者はすべてすでに得られたものと信じなさい。そうすればそのとおりになる“と言っておられます。
 “祈りましょう。どんな事でも。どんな時でも。”

白岡伝道所 福島英子牧師
(ふくしま えいこ)





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